メールマガジン 週刊「理容室・美容室の経営法務」 バックナンバー
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  週刊「理容室・美容室の経営法務」 第58号 2007年1月10日発行
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  <発行元:金沢みらい共同事務所 司法書士・行政書士 森欣史>
   毎週水曜日発行  関連サイト http://www.ribiyou6pou.com/
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★☆『キャバクラ嬢・髪型裁判』を分析する(1)☆★

 みなさま、新年あけましておめでとうございます!
本年も、どうかよろしくお願いいたします。

 さて、年も明けましたので、新しいテーマに移りたいと思います。今週から
のテーマは、新宿・歌舞伎町のキャバクラに勤める女性が希望通りのヘアスタ
イルにしてもらえなかったとして、東京都渋谷区の美容室に600万円の損害
賠償を求めた、『あの事件』についてです。

 この裁判は、平成17年9月28日に東京地方裁判所で第1審の判決が言い
渡され、原告であるキャバクラ嬢側の主張が一部認められた結果。美容室側に
約25万円の支払が命じられました。しかし、敗訴した美容室側はこの判決を
不服として、東京高等裁判所に控訴していました。

 しかし、平成18年8月24日、東京高裁でも「美容院側は女性が希望する
カットの内容を十分確認しなかった」と判断、1審の東京地裁判決を支持し、
美容室側の控訴を棄却しました。ちなみに高裁の裁判長は、その賠償額を1審
の東京地裁の約25万円を上回る30万円と認定しました。しかし、女性側が
控訴しなかったため、1審通りの賠償額になっています。
(民事訴訟法では、敗訴した側が控訴し、勝訴した側が控訴しなかった場合に
は、たとえ再度審理した結果、1審で勝訴した側に有利な判断が下されても、
賠償を増額できないと規定しているためです。)
 したがって、もしもキャバクラ嬢側も控訴していたのなら、1審よりもさら
にキャバクラ嬢側に有利な判決が出ていたわけですね。

 さて、この事件については、1審の東京地裁の判決が出た段階で、すでに本
メールマガジンでも解説をしました(バックナンバー第6号〜8号参照)。
 しかし、その後控訴が棄却され、判決が確定したことと、1審の東京地裁の
判決の内容を私が入手したことで、その詳しい内容がわかったことから、再度
このメールマガジンで取り上げていきたいと思います。

 ところで、この事件については、多くのブログや掲示板、2ちゃんねるなど
で、さまざまな意見が飛び交っているようです。その中には、美容室側を庇い
キャバクラ嬢側を責める意見もあれば、その逆の意見もあるようです。
 ただ、実際に起こったことは、当事者にしかわかりませんし、当事者自身で
も、さまざまな「行き違い」があったことと思われ、本当のところはわからな
いのではないでしょうか?
 そして、もちろん私自身も、その光景を実際に見たわけではありませんし、
当事者にインタビューしたわけでもありません。したがって、読者の方々にあ
らかじめお断りしておきたいのは、私がこの事件をメールマガジンで取り上げ
るのは、あくまで「法律家の視点」で、「裁判所が下した判決の内容を一般の
人にわかりやすく解説する」のが目的であって、「真実を明らかにする」こと
や、「当事者となった美容室・キャバクラ嬢どちらか一方を批判する」ような
ものではないということです。また、「裁判所の下した判決」を賞賛したり、
批判することも目的ではありません。なぜなら、「このような判決が出た」こ
と自体は「動かしがたい事実」だからです。まずは事実として出された判決を
分析し、そのうえで皆様がご自身の美容室経営に教訓として活かしていただけ
れば、私にとっては幸いです。

 それでは、前置きが長くなりましたが、次号より内容に入っていきたいと思
います。

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<ご注意>
 当メルマガの記事は、法律の専門家では無い方を対象に、なるべく解り易く
読んで頂けることを基本コンセプトにしております。したがって、内容の厳密
さという点では、多少いたらない点もございます。
 実際にこの記事に書かれているようなトラブルを抱えている方につきまして
は、当事務所もしくは他の法律専門家の方に、個別に相談されることをお勧め
いたします。

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<編集後記>
 先週から今週にかけて、非常に大きな低気圧が日本列島を襲い、私の出身地
名古屋をはじめ、各地で雪が降るなど大荒れの天気になりました。
 しかし、いつもとは逆に、北陸地方では、割と平穏な天気でした。多少雪は
降りましたが、それでも例年より少ないくらいです。
 お正月は、もっぱら「寝正月」でした。みなさまは、いかがお過ごしでした
でしょうか? ようやく正月ぼけも解消し、日常業務にもどりつつある今日こ
のごろですね。

 それでは、次回もよろしくお願いいたします。

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